~Snow White~『一巻』

時間がすっかり余ってしまった。


どうしよう・・・
これから・・・・
何をして生きよう・・・・


真冬の病院を訪れた。



受付で病室を聞いて
特別室のある9階に向かった。


何かを言うつもりはなかった。
ただ・・・・
真冬がどうしてるのか
知りたかった。



広いエントランス
特別室病棟は素晴らしかった。


そこで私は車イスを押す
智久を見つけて
思わずかくれた。



「真冬・・・どうだい?
傷痛むかな?」



「傷より心が痛い・・・」
真冬の目は表情がない・・・・



「死にたかった・・・
そうしたら解放してあげれた。
死んだ方がよかったって
トモ君だって思ってる。」
真冬が首を振りながら言った。


「真冬・・・・・
もう二度とこんなことしないで・・・」



「トモくんがいてくれたら
しないよ・・・・」

表情のない目がそう語った。