荷物といっても
これといって何もない。

美春が持っていた
ピンクのランドセルを
私にくれた。



「ママ・・・・・・」
ランドセルを抱きしめる。


もうここには戻れないかも
知れない・・・・



智久の部屋のドアを開けて
いつものスーツに
唇をよせた。


「愛してる・・・・」




どうかこの心が彼に
届きますように・・・・



「雪湖!!」


美春の声がした・・・・・



とりあえずここから出よう・・・
孤独の屋敷


片想いの日々・・・・・