「ただいま~」


智久の声がした。


足音が私の部屋を通り過ぎて行った。



「おかえりなさいませ。」

ミツの声も高くなる。


最近智久は
ますます素敵になってきた。
距離が広がると
近づけなくなっていく


片想いだった頃の自分に
戻ってしまったように思う


遠いところから
見つめる智久・・・・・


あの頃が幸せだったのかも
知れない・・・・
自分だけのものって
思うから
華の存在が怖くなる・・・・
あきらめられなくなる・・・・


「雪湖ちゃん、お客様
そろそろお見えになるわよ。」

ミツが部屋をノックした。

いざ・・・戦場へ・・・・