「君が喜んでくれるたびに
私は妹にしてあげられなかったことを
叶えて行けるような気がする。
ありがとう
今夜も会えてうれしいよ。
抱きしめたいくらいだよ。」



稔の目から涙が零れ落ちた。


私は稔の胸に静かに顔を
埋めた。



「素敵なお誕生日です。
ありがとうございます。」



「こちらこそありがとう・・・
雪湖ちゃん。
素敵な夜にしようね。」



そう言って
私の頭をなぜた・・・・・


傷ついて疲れている心に
大人の稔の優しさが
心地よく広がる・・・・・・



傷口をふさいでくれる
魔法のプレゼントに
感動でいっぱいになった・・・・・


智久の顔が一瞬浮かんで


……消えた………