「どうしておとうさまがいないの
わかったの?」

伯母が聞いた。


「あ、なんとなくかな。」


「問題が起きたの知ってたの?」
伯母がさらに聞く。


「三原さんのことで
うちの会社が今、大変で混乱してるの
知ってた?
トモもずっと徹夜したりして
朝帰ってきては少し寝て
また午後から出て行ったりしてるの。」


美春は困った顔をした。


「あなたが三原さんを好きなように
私もおとうさまと
おとうさまの会社が大事なの。
今まであなたたちを不自由なく
そだててこられたのも
会社が安定してくれてたから……
おとうさまを窮地に落とす原因の
人をやっぱり美春は愛してるの?」


伯母が美春を見つめた。