私は電話をとった。

「大柴でございます。」


「雪湖?」


「あ、美春さん・・・。」


「あのね、真冬、今夜は私といるから
母に伝えてくれる?」


私だってここから逃げ出したい


「わかりました。」


「クリスマス何か用事ある?」
美春が言った。


「え?いえ・・・」
あるわけない・・・・
智久とだってどうなることか


「うちに来ない?
どうせ、寂しいでしょ?
母には、私から連絡する。」


「私が行っていいんですか?
どうして?」



「どうしてってこともないけど
雪湖と話がしたいと思って。」



「…わかりました。」

どうせここにいてもつまらない
外のクリスマスも見てみたいし……
私は美春と会うことにした。

その間も楽しそうに笑ってる
智久が憎たらしい・・・・
私以外の人と見つめあわないで


そう叫びたかった。