~Snow White~『一巻』

二人の秘密を持ってから
家での智久は少し冷たくなった。


前は目を盗んで笑顔を向けてくれたが
あまり目をあわせてくれなくなった。


でも・・・・
幸せだった・・・・

日曜日が待ち遠しかった。


「雪湖、なんか楽しそうね。」
美春に声をかけられた。


「いえ・・・そんなことは・・・」
私は驚いたけれど
平静を装った。


「キレイになってきたわ。
恋でもしてるの?」 


探るような眼をしてる。
私は必死に心を隠している。


「恋なんて・・・」


「うふふ・・・・」
美春は笑った。


「美春さんは、恋してるんですか?」


「さあね~」
そう言って去って行った。