～Snow White～『一巻』

動機と息を整えてキッチンに戻った。

昨日考えていた
食事をテーブルに並べた。


「う～～～～ん・・・・」
伸びをして智久が起きてきた。


「おはよう。」
食卓についた。

「おはようございます。
はい…新聞です・・・・・・。」


「サンキュー」


いつものように新聞を片手に
コーヒーを飲んだ。


「雪湖も一緒に食べよう。」
智久が笑った。


うれしかった・・・・
さっき秘密でキスしてごめんなさい

そう心で言う。


「雪湖は新聞読むんだよね。
いつもどこを読んでるんだ？」


「読むことが好きなんです。
唯一堂々と読めるのが新聞だから
隅から隅まで読みます。」


「いいことだね～漫画もいいけど
活字を読むことはいいよ。
それにさ、雪湖はごはんの他に
おやつを食べてないから
太らないしニキビも出ない……
千秋や真冬はニキビを見つけるたび
騒いでるけど
雪湖の肌は真っ白でできものひとつない」

私は思わず自分の頬をおさえた。