おそるおそるふたを開け、2人でのぞき込むように中を見てみる。



中にはトイレットペーパーの破片が、あまたに浮かんでいる水。



だが・・・



「あれ?水かさ元に戻ってるじゃん。」



朝になれば元通りという、昨日の自分の言葉が頭をよぎり、少なからず気持ちも上向きになる。



「夜のうちに直ったんじゃね?」



と言いながら、流してみる。



勢いよく逆流する水。



再び地の底までテンションを下げられた僕。



「そりゃ、ほっときゃ水が少しずつ流れて、水かさくらいは元に戻りますよ。」



という昇の冷静な分析は、俺に逃げ場をなくした。