「水が・・・なに?」



僕は起き上がって、なにも知らない素振りで昇に聞く。



「中村さん、これ・・・詰まってます・・・」



「あぁ・・・あ〜・・・やっぱり?」



苦笑いしながら固まる僕に昇が続ける。



「後さ、中村さん。トイレいきたいんだけど・・・」



「・・・奇遇だな。僕もだ。」



僕と昇は言葉を交わすまでもなく外にでた。







外にでたのは言うまでもない。



近くのコンビニのトイレを借りるためだ。



だが、僕はある重大なことに気付いた。



「昇、お前財布持ってきた?」



「いや、持ってきてないですよ。」



「・・・」