はっきりと覚えている。


秋とは名ばかりで、日中の暑さは夏のそれとほとんど遜色ない9月の半ば。



朝から家を空けていた僕は、午後2時頃塾でのアルバイトを終え汗だくで帰宅した。



「もう9月も半ばだってのに・・・」



にもつを置き、服を洗濯機に投げ入れ、風呂場に直行する。



ちなみに我が家は玄関を空けるとそこがキッチンになっていて、その先に自分の部屋がひと部屋、トイレと風呂がキッチンに付いているという感じだ。



いわゆる1Kというやつだ。






「あ〜、さっぱりした〜・・・あん?」



風呂からあがった僕は、携帯が光っていることに気付いた。



紫だからメールだ。



確認してみると友人からだった。