おかげで一睡もしないまま始業式。今日は一年生の入学式がある。


私は眠い目を擦り、制服に袖を通してキッチンに降りて行くと優一君とお母さんがご飯を食べていた。


「あら凛華。おはよ♪早くご飯食べて学校行きなさい。」




「はーい。」


私は優一君の隣に座り、ご飯を食べた。



「おはよう。凛華ちゃん。」



やっぱり私、こっちの優一君の方が好きだな。



「お…おはよ…。」


私はそそくさとご飯を食べた。



「じゃお母さん。行ってきまーす。」


ローファーに足を入れながら言った。



「ちょっと待ちなさい。優一君も待ってあげなさい。」




「お母さん。僕はもう用意できましたから。じゃあ行ってきます。」



え……一緒に行くの……



「行ってらっしゃい二人とも!今日お母さん帰り遅いからねぇぇぇ?」



「はぁ―――――――――い。」