その人を、吸血鬼にしたくないんだ。
だから、自分の想いを殺して…
「…ダメ………」
「えっ?」
いつの間にか、勝手に口が動いていた。
あたし、どうかしてるのかな…
「…ダメ…ですよ………
自分の想いを殺しちゃ…
もし2人が本当に想い合っていれば、運命は変えられるはずです。
どんな壁だって、乗り越えられると思います。
だから…、きっと。
先輩、その方に想いを伝えてください」
こんなの、お節介だよ。
どうしようと、先輩の勝手じゃない。
あたしには関係ない………
そう思いたいのに、心が言うことを聞いてくれない。
「…そうだね。
日向さんの言う通り。
僕は逃げていたのかもしれないな。
………きっと。
その方に、想いを伝えてみせるよ」
そう言って、先輩はあたしの目を見た。
不意に目が合う。
視線をそらそうとするのに……
なんでだろう………
目がそらせない。
じっと見つめてしまう。
先輩の青い綺麗なビー玉みたいな瞳に、吸い込まれそうになる。
…これもヴァンパイアの力かな………

