村上と向き合う数センチの距離。風が長い髪をふわふわと靡く。

「ごめんね。遅くなって」

「別にいいよ。
それより大丈夫だったか?」

「食堂混んでたけど無事に買えたよ」

「そういう事言ってるんじゃない」

そう言うと村上は、深い口付けをしてきた。

何度も角度を変えながら村上のシャツを握る。

「……ん……はぁ…むら…」

苦しいことに気付いてくれたのか唇を離してくれた。