翌日、莉子が帰る日。


「じゃあ、お父さん、お母さん、公平を宜しくね?」


そんな、可哀相な目で見るなよ…。


空港まで、奥さんを送る。


「行って来るわね。」


「うん。行ってきな?」


繋いだ手が離せない。


「父と母を、お願いね?」


「任せて。」


出発ギリギリまで、そんな会話。