「由希〜!!!」 『どうした!?』 「生地が上手く出来ない…」 『はぁ…』 電話の向こうから聞こえる小さなため息。 そりゃ呆れるよね…。 クッキーなんて簡単とか言っちゃったから…。 「助けて〜」 『材料余ってる!?』 「ぅん…」 『今から行くよ…』 それだけ言うと由希は電話をきった。 目の前にあるよくわからない物体を片付けて由希を待つ。