「琴音…ちゃん!!」 男は走ったばかりで息が乱れていた。 「はい…」 よく分からないけど適当に返事をする。 「俺、加藤彰…手紙読んでくれた!?」 加藤彰ってこの人なんだ!!クールな顔立ち。 明るくサラサラの髪。 女の子にウケそうな顔をしてる。 「読んだよ…」 「返事は…」 加藤彰は真顔で私を見つめる。 返事って言われても…。 まったく考えてなかったよ…。