「初めて琴音ちゃんに会った時…得だから演技してるって言ったじゃん!?」 「うん」 しっかり覚えてる。 こんな子に負けたんだってたくさん泣いた時だもん。 「あれって嘘なんだ…」 「…え??」 「必死だった…春輝が取られないように春輝の心から消えないように…モテるからじゃない…全て春輝に飽きられないため…」 でも、駄目だった…。 朱莉ちゃんは最後に付け足して涙を拭いて笑った。