『お兄さん校門の前で何してんのぉ?』 え???? 校門? さっき着いたって言ってたよね!? あたしは慌てて校門の方に視線を再び向けた。 よーっく目を凝らしてみると……。 「あぁ!!!」 「な、何よ。いきなり」 あたしの大きな声にビクッとした楓はあたしを見て眉間に皺を寄せる。 「あそこに……耀がいる」 そう言って校門の方を指差す。 一際目立つ長身の男の人……。 遠くから見ても分かる。 あれは絶対耀!!