「すごいな。輝も行くんだろ?」

「あ、いえ、お母さんがいけないので。
病気の発作が起きるかもしれないので
一人ではどこにも
行っちゃいけないんです」

「オレが行こうか?」

「でも、勉強忙しいでしょ?
いいですよ」

「大丈夫。なんとかなる」

「…お願いします」

輝は、顔を輝かせた。

オレには、輝が一瞬だけの輝きを
放っているように感じた。