ガラッ


井上さんと一緒に教室に入ると
生徒たちの視線が私に集まった。


「皆さんおはよう」

「おはようございます」


だるそうな声が教室に響く。

今どきの高校生は疲れてるなぁー…。


「えー、お知らせがあります」


井上さんが目で私に合図した。

私は慌てて1歩前に出た。


「このクラスの副担任になる酒井先生よ」

「よ、よろしくお願いします!」


ペコッと頭を下げたけど
生徒からはなんの反応もなかった。

こんなオバサン興味ないってか!?

私は苦笑いしながら教室の後ろに行った。