「なぁ、美優…」
「なーに?」
拓海は悲しそうな目をした。
嫌な予感がする…。
「俺さ…明日帰るんだ」
「…北海道に?」
「うん…明日の朝」
拓海は砂をはらって立ち上がった。
私は座り込んだままだった…。
「…こっちに残らないの?」
「仕事があるから…」
「…そっか」
またしばらく会えない…。
けど私はなにも言えなかった…。
「帰ろうよ…美優」
「…。」
なにか言わなきゃ…。
そう思っても口が動かない…。
「ごめん…先に帰ってて」
「美優…?」
私は1人でいたかった。
1人で考えたかった…。
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