「…さっきのが俺の言い訳」
「嘘じゃないんでしょ」
私が笑いながら言うと
拓海は嬉しそうな顔をした。
「美優ならそう言うと思った」
私は昔の自分を思い出してみた。
あの噂を聞いた私は
拓海からの連絡を絶った。
ようするに受信拒否にした。
そして休み時間ごとに
教室にやってくる拓海を
完全に無視して過ごしてた。
「私…ヒドいね…」
「そんなことないよ」
拓海はスッパリと言いきった。
「誤解されるような俺が悪い」
「…そっかな…」
私はあえて否定はしない。
だって拓海は本当に自分が
全部悪いって思ってるから…。

