「ねぇ藤宮くん」

「はい?」

「歩くの早い…」

「あ、すいません」


藤宮くんは恥ずかしそうに
歩みを私に合わせてくれた。


「どこに行くの?」


藤宮くんが今どこに向かってるのか
私には全然見当がつかなかった。


「屋上です」

「え?なんで屋上?」

「話があるんです」


藤宮くんは微笑した。

その笑顔に周りにいた女子が
キャーと顔を赤くしていた。