「スノードロップ、いつ咲くんだろうね……」 私は葉っぱを指で撫でながら、そう呟いた。 「そろそろかもな……。もう蕾は見えてるし」 「…………うん。早く咲くといいな……」 「そうだな」 私は再び、ベランダの柵に戻った。 葵さんの隣に立って、遠くを見つめる。 その時、夜空から雪がヒラヒラと降り始めた。 「あ、雪……」 「ホントだ」 私はベランダから手を伸ばした。 空に向けた手の平の上に雪が落ちてくる。 手の平に落ちた雪は溶けていく。 その時だった――。