「もし……俺が、犯罪者だったらどうする?」
「えっ?」
手に持っていたスプーンが手から落ちた。
葵さんの顔から目を離せない。
葵さんが犯罪者?
「俺が、東京にいられなくなって、この町に逃げて来た者だったら……。それでも雪来は今まで通りのことが出来る?」
葵さんの目は、いつもの優しい目じゃなく、鋭い目になっていた。
葵さんは本当に犯罪者なの?
「…………うん……」
私は葵さんの目を見たまま返事をした。
「えっ?」
葵さんは鋭い目を見開いて私を見た。
「もし、葵さんが本当に犯罪者だったとしても、私は構わない……。今まで通りのことをしてると思う……」
「そっか……」
そう言った葵さんの目は、いつもの優しい目に戻っていた。
私は、葵さんが罪を犯せるような人じゃないって信じてる……。
だって、葵さんは優しい目してるから……。



