「雪来はさぁ……何で俺に対してここまでしてくれるの?」
先にカレーを食べ終えた葵さんが、そう聞いてきた。
「うーん……。困ってる人がいたら助けるのは当たり前でしょ?私ね、小さい頃から親に困ってる人がいたら助けてあげなさいって言われ続けてきたの」
「そうなんだ……」
でもね、本当の答えは違うの。
本当は……あの時――。
葵さんと海で出会った時から、葵さんのことが好きになってたのかもしれない……。
だから離れたくなかった。
あのまま離れちゃったら、2度と会えないと思ったから……。
「でも……」
葵さんが静かにそう言った。
私はスプーンを持つ手を止めて葵さんの顔を見た。



