アパートに帰った時には、お昼前になっていた。
「ただいま」
返事はない。
私は部屋の中にそっと入る。
ベッドの方に行くと、葵さんは寝ていた。
薬と冷却シートをテーブルの上に置いて、スーパーで買ってきたものを冷蔵庫の中に入れていく。
「雪来?」
後ろから葵さんの声がした。
「ん?」
私は冷蔵庫に食材を入れる手を止めて、葵さんの方に向いた。
「帰って来たんだ……」
「うん。ついさっき。調子はどう?」
「寝たらちょっと楽になった」
そう言って、体を起こす葵さん。
確かに朝よりは顔色も良くなったみたい。
「良かった。お腹空いたでしょ?お粥、作るね。出来たら起こしてあげるから、それまで寝ててね」
「ありがとう」
葵さんはそう言って、ベッドに体を倒した。
私は食材を冷蔵庫に入れて、お粥を作り始めた。



