「ちょっとゴメンね……」
私はそう言って、葵さんのおでこに手を当てた。
私の手に高温が伝わってくる。
私の手が冷たいから、そう感じるんじゃなくて熱があるからだ……。
私はベッドから出て、薬箱から体温計を出した。
「葵さん、これで熱計って?」
私は体温計を葵さんに差し出した。
「大丈夫だから……」
「ダメ!お願いだから……ねっ?」
「わかった……」
葵さんは体温計を取ると、脇の下に挟んだ。
1分で計れるタイプの体温計。
熱を計ってる間の1分が凄く長く感じた。
ーーピピピ
体温計の電子音が鳴った。
「見せて?」
葵さんは体温計を私に渡してきた。
38度9分。
「葵さん、大丈夫なわけないよ!38度9分もあるじゃん!」
「そっか……」
葵さんはクスクスと力無く笑った。
どうしよう……。



