ロッカールームで服に着替えてた時には、時計の針は19時30分を指していた。
早く行かなきゃ。
私はロッカールームの電気を消して外に出た。
ロッカールームを出ると、ドアの横に山下さんが立っていた。
「お疲れ様でした」
私はそう挨拶して、山下さんの前を通り過ぎようとした時、
「佐原さん!待って?」
と、山下さんに呼び止められた。
「何でしょう?」
早く行かないと……。
葵さんが待ってるのに……。
「送って行くよ」
「結構です」
「いいから。ほら」
山下さんは私の腕を掴んで、半ば強引に私を引っ張った。
「歩いて帰りますから、離して下さい!」
私がそう言っても無視して歩き続ける山下さん。
腕を振りほどこうにも力が強くて振りほどけない。
私はそのまま駐車場まで連れて行かれた。



