部屋の玄関の鍵を開けた。
ドアを開ける。
「狭いですけど……どうぞ……」
ドアを開けたまま彼に言った。
「ありがとう。おじゃまします」
彼はそう言って、玄関の中に入った。
「どうぞ?」
部屋の中に入るように促す。
彼は靴を脱いで、綺麗に揃えると、部屋の中に入った。
玄関から部屋までは2.3歩行けば入れる。
私も彼に続いて部屋の中に入った。
キッキンに買ってきた荷物を置く。
小さな電気ストーブのスイッチを入れた。
「適当に座って下さい。今、タオル持って来るので……」
「あ、うん……」
彼はラグの上に座った。
私はマフラーを外し、水分を含んで重たくなったコートを脱ぐと、ハンガーにかけた。
タオルラックからタオルを出して「どうぞ」と、彼に差し出した。
「ありがとう」
と、笑顔でタオルを受け取る彼。
「いえ……」
なぜか彼と目を合わせるのが恥ずかしくて、目を逸らしたまま、そう小さく言った。
私もタオルで髪を拭きながら、ケトルに水を入れて火にかけた。



