「少し遅かったみたいだな……」
「えっ?」
「雪来、結婚したんだな……」
葵さんは雪華に目線を移してそう言った。
「ううん……」
私は首を左右に振った。
「えっ?」
葵さんは私を見る。
「結婚はしてないよ。未婚の母ってやつ?」
「雪来……」
「あの子がお腹にいるってわかった時、正直、悩んだんだ。未婚の母になる不安や女優になることを諦めないといけないこと。いっぱい悩んだ……。でもね、女優になる夢は叶わなかったけど、あの子を生んだことは後悔してないよ。だって、雪華は愛する人からもらった大切な宝物だから……」
「えっ…………」
葵さんが目を見開いて私を見た。



