「私も……葵さんに会いたかったよ……」
「雪来、ゴメンな……」
葵さんの腕に力が入る。
「葵さん……あれから……どうしてたの?」
警察に逮捕された後の葵さんのことが気になった。
「あれから俺は……」
葵さんがゆっくりと話し始めた。
葵さんは裁判で3年の懲役5年の執行猶予の判決が出た。
それから、今は小さな工場で真面目に働いていて、工場の社長は葵さんの犯した罪を全て知った上で雇ってくれたらしい。
「今日は仕事が休みでさぁ……。久しぶりに海が見たくなってここに来たんだ……」
「そうだったんだ……」
「まさか雪来に会えるとは思ってなかった……。会えて嬉しかったよ。でも……」
葵さんは私をそっと離した。



