雪来へ
突然、雪来の前からいなくなってゴメンな。
雪来にずっと、秘密にしてたことがあるんだ。
それから、俺は雪来に嘘もついてた。
派遣切りに遭ったとか、海を見たくてこの町に来たとか、全て嘘なんだ。
俺の本当の姿は詐欺師。
友達と組んで偽名を使い、弁護士や医者や社長とか職業も偽って、結婚をちらつかせ、嘘の同情話をして、女を騙して金を貢がせてたんだ。
女に貢がせた金で、高級マンションに住み、高級車を乗り回し、友達と遊び歩く生活をしてた。
でもな、そんな生活はいつまでも続かなかった。
騙してた女が探偵を雇い、俺のことを調べて、警察に被害届を出したって情報が入ってきた。
俺は逃げるために、電車に飛び乗って、雪来の住む町に来たんだ。



