「今日はいろんなことがありすぎだな」

あれから調査も一時中断、今日のところはお開きとなった。
神撰組のアジトに戻った後、俺は家の方向が一緒の冥と暗い夜道歩いていた。
因みに永倉さんの家は俺たちとは反対方向らしい。

隊長は──なんとなく元気なかった。
俺と冥がアジトを出る時もまだ居たっけ。


「まぁ、私にとってはいつものことだけどね」

「そーいや、冥の超能力って何なんだ?まだ聞いてなかったよな、確か」

「そうだっけ?じゃあ、質問!!何だと思う?」

えっ……、
まさか逆に聞かれるはめになるとは……う――ん……


『本当に分からないみたいね』


今、冥の声が……

『私の能力はこれ!!』

「テレパシーだ!!」

「そう!!正解!!」

一つ一つ俺の知らなかったことが明らかになる度に、
この組織の一員になったことを実感していく……

「あ、いけね……」

「どうしたの?」

「バック忘れてきちゃった」

もうすぐ家に着くし、今更引き返すのもめんどくさいよなぁ。

「じゃ、戻ろ!!」

「いいよ、明日で……大したもんは入ってないから。それに貴重品は身に着けているしさ」

「あれを使えば簡単じゃない。時間的にもそろそろ使えると思うんだけど」

――あれ?

「テレポーテーション!!」