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「うわぁぁぁぁぁぁぁ~~!!!!!」


皆が二手に分かれて調査に動き始めようとした時だった。

男の叫ぶ声。
その大きさからしてそう距離は遠くない。



「行くぞ!」



隊長の言葉と共に俺たちは声のした方角へ走り出した。

なんだ、この嫌な感じは。
悪寒というか鳥肌が立つくらいの……

その原因はすぐに判明した。




「これは一体……」

鼻をつく鮮血の匂い。
そして生々しく流れ乱れる真っ赤な血の跡。

俺たち四人は目を疑った。
まるどここで起きていることが、アクション映画のワンシーンなのではないかと。

いや、そうであってほしいと。



「これは、これは神撰組のみなさん、おそろいで」

空倉庫の中で聞こえた男の声。
中が薄暗くて顔までははっきりと見えない。

「その声……!?」

隊長は誰かとシンクロしたようだ。

他の二人も同じなんだろう……顔が徐々にこわばっていくの感じた。
いつにもまして険しい顔つきだ。

「河上……謙侍(かわかみけんじ)。そうかこの一件はおまえら『威神』(いしん)の仕業だったのか」

隊長の口から発せられた単語の一つ一つに俺はまだ理解が追いついてなかった。