蒼天ノ神



散々私の事を笑い続けて少し涙目になった蒼ちゃんは
「あぁー面白かった。」と言うと、


「じゃあ…今度はもう少し真面目な話をしようか。」

真顔に変わり、声のトーンを落とした。



「頼みたいことがある。この俺が…完全に記憶を取り戻すまで守ってやってくれないかい?」
自分の下に横たわる蒼ちゃんを指差す。



守る?私たちが?蒼ちゃんを…?


雹「自分でやれないのか?」

頭の中が「?」で埋め尽くされていた私とは対称的に冷静に質問する雹ちゃん


「うーん……無理なんだよね。あくまでも、俺は幻影みたいなモノにすぎない。あえていうなら、俺は蒼天の力の一部だ。」


「だからもう少ししたら俺は消えてしまうよ。本体の俺がこんな状態だからね。」


なら、私を知っている蒼ちゃんが消えて…
私を知らない蒼ちゃんだけが残るの……?



考え込んでいた私の頭を優しくポンポンと撫でてくれる蒼ちゃん


大丈夫だよ、と言われている気がする。



雹「誰から守るんだ?蒼天を狙う奴なんていないだろ?」


「曉地からだよ。俺が約束を……」

雹「約束って何だよ。それに曉地様は今行方不明だ。守るも何もないじゃないか。」



「いや、俺がここに戻って来た事には気付いてるだろうから…いづれ姿を現すだろうな。
あと、約束の話は今すべきものじゃなかった。聞かなかった事にしてくれ。」


何かを隠されている事が気にくわないらしい雹ちゃんは、
じっと蒼ちゃんの目を見ていたが
絶対に言わないつもりだと分かると、肩を竦めて「分かった。」と言った。