「ひぁ、んっ」 指先で先を弾くように引っかけられ、体の力が一気に抜けた。 ガクンッと体勢を崩したあたしを、いとも簡単に抱きとめた。 体が熱い。 熱くて、自分の体じゃないみたいに痺れる。 「俺のこと、好きっていえよ」 耳元でささやかれるのが弱いあたし。 背中から、恭兄のあったかい胸を感じる。 「だ、ンいっ、スキ……」 せいいっぱいいった言葉に、恭兄はふっと息を吐いた。 「当然だ」