ファーストキスは蜜の味。-ver.Ⅱ-


ちゅくっと音をたてた恭兄の唇は、あたしの首筋に吸いついた。


離された口の跡を残すように、首筋には花びらが舞っていた。




「お前は、俺のだ」






自信たっぷりにいい放つ恭兄の声に、あたしは

「……知ってる」

って答えた。






「ハンバーグ、作らなきゃ」

恭兄の腕から逃れたくて、あたしはハンバーグのことを思い出した。

はやく作らないと、ただでさえ時間かかってるんだから。



それなのに、恭兄の手はまだ胸の先をイジる。