「誰も告白しないとか、碧君は全然分かってないわ」
……さっきの話題?
いやでも、実際そうだと思うんだけどな。
告白されたことだって沢山あるわけじゃないし。
美鈴さんってどこか読めないんだよな……翠とは違う意味で。
「じゃあ、もし」
もう一度、同じ言葉。
どくん、と跳ねる心臓の音に戸惑いながらも、彼女の言葉を待つ。
綺麗に色づいた唇から放たれたソレに、動けなくなったのは言うまでもない。
「あたしが告白したら、どうするの?」
瞬きも、呼吸も、
いつもは普通に行っていることができなくなる。
壊れたロボットみたいに佇んでしまう。
……いや、落ち着け。
もしも、の話、なんだから。
「……碧君」
ぎゅうっと抱きつく力を強くされ、再びくらっとする脳内。
慣れない感覚に頭がおかしくなったのか、それとも他の理由か――
判別することすら難しくなってきている。

