クロスロード


『はーあ。委員会なんて超ついてなーい!!』


そう、だ。

部活のことを考えてて忘れてたけど、本日僕はこの女子と委員会に出席をする。


4月に決めた委員会。僕は後期保健委員となっていた。

保健委員会は特に大変でもなさそうだし適当に入った、のだが。

後期になりたての今、こういう部活がない日に限って委員会が入ってしまったのだ。

別に家に帰っても何かするわけじゃないからいいけど……憂鬱なのに変わりはない。


『あー…だっるー』


しかもこの女子とペアだし。

隣でグチグチ言われても困る。僕だってだるいし。早く帰りたいし。

極力女子と話さないようにしながら委員会の教室へ行く。

ガラッと教室のドアを開けると何人かの生徒が集まっていた。勿論表情は僕達と同じだるそうに、だけど。



『1年生ですか?』



教室の入口に突っ立っていた僕達に話しかけてきた声。

肯定の返事をしようと声のした方を向いた時、一瞬目を奪われた。


……綺麗な人だ。それも、かなりの。


クセ一つないストレートの黒髪。切れ長の二重。そして、恐ろしく整った顔立ち。

見たことないから2年生かな。



『あー、はい。そーです』