「けど、柚に負担かかるし」
……え?
「だから極力触れないように――、」
「ちょ、ちょっと待って」
「なに?」
負担、って……
さっきから何を言ってるんだろう……
別に身体が弱いとかじゃないし、こういうことしても支障はないと思うんだけどな。
思考がぐるぐるに絡まっていく。
とりあえず整理していこう、うん。
「あの……私、健康だよ?」
「それは知ってるけど」
じゃあどうして?
翠君に身体のことで何か言ったこともないし、予想不可能。
なぜそんな結論が出たんだろう……
「あの日」
「……えーと、いつ?」
「俺が婚約断った日」
「っあ、うん、その日ね」
「朝辛そうにしてたから」
「……え」

