・・・・なんだ?

俺はコイツにまで心配されるくらい落ち込んでいるってのか?


「なんでもねーよ」


と、俺は突っぱねる。

デカい北村に話しても俺の悩みは解決には向かわない。・・・・だって俺は先輩よりもチビだから。

北村には分かるまい。


「どーせ“チビだから”だろ? 昨日までは全然気にしてなかったじゃねーか。だいたいお前はアホすぎんだよ」

「どーせチビだよ。アホで結構」

「あのな、世の中じゃ見た目が全てなんだよ。それを変えていくのが気持ちってもんだろ」


説教か・・・・そんな簡単に言ったってダメなときはダメじゃねーか。

気持ちで変えられるくらいなら、俺は今ここにはいない。

今日も一番乗りで部活に行って、「好きっス!!」って言ってるわ!


「お前の説教なんか聞くかボケ」

「ボケってなぁ、お前!そうやって卑屈になんのがらしくねーって言ってんだよ。そんな暇あったら男を見せろ!」

「はっ!?」

「お前だからできること、必死こいて探せバカヤロー!」

「バカヤローって・・・・」