「! あっ」
「ん?」

 サハナが、ベリルの胸元に気が付いた。首に下げている角笛が、淡い光を放っていた。

「お?」

 ベリルは角笛を取り出し、不思議そうに眺める。そしてすぐに気が付いた。

「ああ、もしかしてドラゴンと接触したかね?」

「はいっ王都に来る途中に!」

 サハナがそう言うと、ベリルは角笛を仕舞いながら、

「なるほど。それでか」
「どういう意味ですか?」

 問いかけたアウルに目を移す。

「これは友人のドラゴンからもらったものでね」

「えっドラゴンに友達がいるんですか?」

 驚くサハナ。

「うむ。どういったモノかと思っていたがこれには少々、魔力が宿っているようだ。どういった用途に使うのかわからんが」

 その魔力が、ドラゴンと接触したアウルたちに反応したのだろう。