「次はなんだ」

 ベリルはそれに、めんどくさそうな顔をした。

 ドラゴンは鼻を鳴らすと、少し自信ありげに口を開く。

[では問うぞ。命とはなんぞや]
「目の前のお前だ」

 ドラゴンは目を丸くした。

[……では、死とはなんだ]
「普遍(ふへん)のもの」

 死は全てのものに平等に訪れる。

 ベリルは静かにドラゴンを見つめた。

[眉1つ動かさずにそれを答えるか……]
「もういいかね?」

[ま、まだだぁ!]

 ドラゴンはフン、と鼻息を荒くした。ベリルは小さく溜息を漏らす。

[では運命とはなんだ]
「……」

 ベリルはそれに、少し黙り込む。ドラゴンは“してやったり”と、口の端をつり上げた。

 しかし──