部屋に戻る。皆、ベリルの顔をじっと見つめた。

「そうか!」

 マルタがポン! と手を打って勢いよく立ち上がった。

「ベリルさんの中に私の仲間がいるのよね! それって凄くない?」

「何が……?」

 ユリエスがいぶかしげに問いかける。

「だって、みんなが1つになってるんだよ! これって凄いじゃん」

「マルタにしては頭のいい事言ったわね」
「エッヘッヘ~」
「それ褒めてるのか……?」

 3人の会話に、ドルメックはベリルを見つめた。

「……」

 そうか。仲間が、まだ生きてるんだ。

 核石を持たない仲間。不思議な気持ちだけど、そうなんだな。

 その時、

“ドンドンドンドン!”

 拳でドアを叩くような音がして、ぶっきらぼうにレインが入ってきた。