アップルパイと共に、ドルメックの分のチョコミントを持ってきたベリル。

 甘い香りが部屋を満たし、早いお茶会が開かれた。

 実はまだ昼前、昼食も食べずに甘いものを食べる事になる。

「! これは?」

 ドルメックの前に置かれたパイは違っていた。

「ミートパイ。スープもある」
「ああ、これならいけるな」

 朝っぱらから甘いモノかと思い、少しげんなりしていたドルメック。

「そういえば……」

 ドルメックは思い出したようにつぶやいた。

 一通り準備を済ませたベリルも席に着く。

「こないだのクッキーは美味かったよ」

「それはよかった」

 上品にスープカップを傾けてベリルは微笑んだ。

「! 美味しい」

 ホットチョコミントを1口飲んだエナがぼそりとつぶやいた。