「な、なんだよ。みんな従うのか?」

 レインは、周りの勢いに戸惑う。

「なんや、あんさん。わからんのかいな」
「! 何がだよ」

 後ろから突然、声をかけられレインは驚いた。そこにいたのは少女。マーブル模様の美しい角が額に生えている。

「ドラゴンは焦っとるんや」
「焦ってる?」

 クラウンはニッと笑うと、不敵に発した。

「わしらの力をな」
「!」

 そしてドラゴンを見上げる。

「わしらがまとまるのを怖がっとるんや。そして、それが出来るベリルの存在をな」

 クラウンはレインに目を移した。

「よう考えてみ。こんだけ違う人間が短期間で1つになるっちゅうんは普通、無理やろ?」

「……」

「まとまらんと、あいつは倒せん。目の前で見て、よう解ったわ」

 仲間っちゅうんはエエもんやな。そう言って、レインに笑いかける。