いよいよ、ドラゴンがねぐらとしている場所に向かう準備を始める一行。

「!」

 ベリルと共に馬に荷物を積むセシエルは、周りを見て少し驚いた表情を浮かべた。

「ベリル」
「ん?」

「討伐って……俺たちだけじゃないんだな」
「! ああ」

 ベリルは「言い忘れていた」という顔をする。

「実は──」
「ベリル様!」

 次の言葉を言おうと口を開いた時、兵士の1人がベリルに話しかけてきた。

「歩兵と騎馬それに弓隊、合わせて200人ほどですが」

「200? あと100は欲しかったが……仕方がない。準備を進めてくれ」

「はい!」

 兵士は威勢良く声を上げて離れていった。

「……」

 セシエルは、それに目を丸くする。