エメラルドのブレスレットに、柄にクリスタルのはまった短剣。そしてムーンストーンのペンダント。

 胸にぐいと押しつけられ、ベリルは仕方なく受け取った。

「……」

 ベリルの顔は微妙な表情を見せている。

「それと、これはあんたに」
「え……?」

 ドルメックはラピスラズリの指輪をセシエルに渡した。

「なんで?」
「ミントティーのお礼。美味かったから」

 その言葉に、セシエルはぱっと笑顔になる。

「ホントに!? やった!」
「……へ?」

 なんでそこで喜ぶ……? ドルメックは笑顔を固めた。

「お前がいれるなよ! 絶対、今はだめだからな!」